| 唐津カルチャーバンク 葉彩画作家 松本政男氏紹介 | |
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「驚愕」 松本さんの作品を最初に見たとき、これが枯葉で描かれているとは到底信じられなかった。 油絵のごとく重厚でありながら、水彩画のように透明感のある独特の色合い。 中間色を重ねあわせた、淡く切ないノスタルジックな画風。 確かに何で彩色されているのか全く見当がつかない個性的な絵だとは思っていた。 これが松本さんだけの個性なのだろうと。 「絵の具や鉛筆、化学薬品はいっさい使用せず、枯葉をちぎり絵の要領で重ね合わせて描いているのですよ」と松本さんに教えられたとき、非常に驚いたが、「ああ・・・確かに」と納得もしたものだ。 よく見ると、枯葉本来がもつ色合い、虫食いやかすれが生み出す風合い、葉脈や質感などの肌合いを上手く利用しながら、枯葉を貼り合わせていることがわかる。 ただ綺麗だとか美しいだとかを超えた、超手数の詰め将棋や回文のような精緻に考えつくされた作品であると感じた。 枯葉が生み出す美ですぐに思いつくのは秋の紅葉だろうが、松本さんの作品には実に数多くの枯葉が利用されている。 有田焼の白磁を思わせる”銀ポプラ”の濃密な白、くっきりとした葉脈と形に個性がある”銀杏”、赤の濃淡に重厚感のある"葡萄”の葉、ミニヒマワリの葉はうっすらと毛に覆われていて、質感に個性がある。 その他、百種類以上の枯葉が新聞紙に挟まれて、松本さんのアトリエにうず高く積み上げられている。 収集したばかりの枯葉はまだ水分が残っているため、葉彩画に使用するためには、新聞紙に挟み水分を完全に抜き取るために、尚数年の月日が必要となる。 赤く染まる紅葉の美しさは、いずれ散り朽ち果てていくという儚さが、その美の根源かもしれない。 しかし松本さんにより収集された枯葉は、松本さんの愛情により半永久的な命が吹き込まれ、形を変え、その瞬間美が何十年と息づいていくことになる。 「今後の目標ですか?完成までに半年以上はかかるのですが、風景画を今よりもさらに緻密に枯葉本来の自然の色合いや風合いを活かしながら描いていきたいですね。」 庭に植えられている松本さんが最も好んで使用する葉"銀杏ガエシ”(葉が蝶の形をした銀杏)の木を眺めながら、澄んだ眼差しで松本さんは、そう語った。 |
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